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取材レポート

高校生が子どもたちに伝える“科学のときめき” –––– サイエンス出前便の挑戦

高校生が子どもたちに伝える“科学のときめき” –––– サイエンス出前便の挑戦

11月の“イオンモール松本×イクジィ”コラボイベントで、小学生以下のお子さんを対象に「科学工作」を実施した、諏訪清陵高校の有志チーム「サイエンス出前便」。
科学との出会いが自分たちの世界を変えたように、そのワクワクを今度は子どもたちへ——。そんな思いを胸に活動する高校生たちを紹介します。

目の前で起きる小さな変化にワクワクして、「もっと知りたい!」と探究が止まらなくなる感覚。そんな科学との出会いの原体験こそが、現在の活動の原点です。

「サイエンス出前便」は、その心が動いた瞬間を、次は子どもたちに届けたいと結成されました。メンバーは、諏訪清陵高校2年生の片山悠輝さん、國分慎一さん、森川源太さん、小松和滉さん。岡谷市や塩尻市の学童クラブ・小学校などで科学実験教室を行い、子どもたちに科学のおもしろさを伝えています。

イクジィとのコラボイベントでは、「光を分けろ! キラキラ虹色スコープ」と題したオリジナルの科学工作を実施。紙コップと方眼紙、そして光を虹色に分けて見せる“分光シート”を使い、光の見え方が変わる不思議を、参加した子どもたちが実際に体感しました。
工作に入る前には、光の性質や身近な現象についても、子どもたちにわかりやすく丁寧にレクチャー。「なぜこう見えるの?」という疑問を持ちながら取り組めるような工夫が凝らされていました。

サイエンス出前便の皆さんが活動する目的はひとつ。「未知を知る喜び」や「実験での感動」を子どもたちにも味わってほしいから。
実験教室の場では、最初は見ているだけの子が「なんでこうなるの?」と質問を重ねたり、友達と真剣に議論を始めたり…。高校生たちは、その“目の色が変わる瞬間”にやりがいを感じるそうです。

「将来、何になりたいかわからない」。
彼らにも、そんな不安を抱えていた時期がありました。けれど、中学校の部活動で始めたロボット作りや、小学生のころに出会ったミニ四駆をきっかけにした電子工作など、身近な“科学”との出会いが日常を変え、世界を広げてくれたといいます。

迷いのあった日々から、自分の好奇心を信じて進めるようになり、科学は未来を切り拓く原動力に。現在は、実験教室に加え、オリジナルの実験キットの開発にも挑戦中。より多くの子どもが“科学のワクワク”に触れられる機会をつくろうと、活動の幅を広げています。

サイエンス出前便_発表

高校生として活動できる期間は限られています。だからこそ、後輩や他校の生徒へ思いをつなぎ、サイエンス出前便」が地域に根づく活動として継続していく未来を目指しています。

子どもたちの「好き」が芽生える瞬間を信じて——
高校生たちの挑戦はこれからも続きます。

──最後に、サイエンス出前便の皆さんから、イクジィ世代の親御さんや子どもたちへメッセージです。

「科学は、“なんでだろう?”という気持ちから始まります。
その一歩を踏み出した瞬間、世界は大きく広がります。
私たちの実験が、お子さんの未来の扉を開くきっかけになればうれしいです。」

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