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のびのびトイロ

【のびのびトイロ】vol.20 困っていても、人に助けを求めることができません。

【のびのびトイロ】vol.20 困っていても、人に助けを求めることができません。

多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」では、子育て中の不安や悩みごとを信州大学医学部「子どものこころ発達医学教室」の先生方が答えるQ&Aコーナーを配信中。その中からピックアップした内容を転載して紹介します。【2026年2月号掲載】

【お悩み】困っていても、人に助けを求めることができません。

ことばの達者な子どもなのですが、人に助けを求めることができません。持ち物を忘れて困っていても、誰にも言わず、じっとしていたりします。給食で食べられないものが出たときも、先生に相談できなくて、配膳された量を無理やり食べているそうです。

 あとで「どうしたの?」と聞くといろいろ話してくれるのですが、普段から人に相談できるようにするには、どうすればいいのでしょうか。

小児科専門医の新美妙美先生がアンサー!

ことばが達者だけど、相談が苦手という子もいます。

一見、ことばが達者なようで、相談が苦手という子は、じつはよくいます。「知識や事実を話すこと」と「自分の気持ちを伝えること」は違います。その二つを分けて見ていくことが大切です。

 「困って相談する」ときには、自分のネガティブなところを相手に伝え、そのうえで交渉し、折り合いをつけていくことが必要になります。ことばが達者でも、そのような手順を進めることは簡単ではありません。あせらずに、子どもが少しずつ相談を体験しながら、スキルを身につけていけるようにサポートしましょう。

 なかには、過去に相談したとき、相手に「それぐらい自分で考えなさい!」と叱られてしまってショックを受け、「相談しても無駄だ」と感じている子もいます。そういう子にはより丁寧に、スモールステップで教えていく必要があります。

「相談してよかった」という経験を積み重ねていきましょう。

子どもに「困ったら相談すること」を教えていくためには、その子が「相談してよかった」と思えるようにすることが重要です。

 親や先生など、子どもに日常的に関わる人たちは、「子どもが相談してきたら全力で答えよう!」という共通認識を持っておきましょう。

 例えば、給食が子どもの悩みの種になっている場合には、親から先生に「給食のことで子どもが相談すると思うので、聞いてあげてほしい」と事前に伝えておくといいでしょう。そのうえで、家庭で「先生に相談してみよう」という話をすると、相談しやすい環境が整います。そういう環境で「相談してよかった」経験を積み重ねていくうちに、子どもは徐々に「相談しよう」と思えるようになっていくものです。

 まずは相談する体験をすることからスタートし、「自分で考えなさい」と言われた場合の対応などは、おいおい教えていくようにしましょう。

具体的なセリフを教えておくのもいい方法です。

相談の仕方を、親子で確認しておくのもいいと思います。「○○先生、相談があります」「今日の給食の白身魚のフライがどうしても苦手で、はきそうです。残してもいいですか?」といったセリフ例を親が考えて、子どもに伝えます。親子で事前に練習してみるのもいいですね。

 「困ったら相談しなさい」と伝えるだけでは、相談のタイミングがつかめない子もいいます。「2時間目のあとの休み時間」に「先生の机のところ」で、という形で「時間」や「場所」を具体的にアドバイスすると、相談しやすくなります。

 練習してもなかなか言い出しにくいという場合には、セリフを書き出しておくと、言いやすくなることもあります。筆箱にセリフのカードを入れておいて、それを見返したり、場合によってはそれを先生に見せるのもいいですね。

 学校側が「忘れ物をしたときの言い方」などを全員に向けて貼り出している場合もあります。そのようなサポートがあると、どの子も相談や報告をしやすくなります。

のびのびトイロ

のびのびトイロ(アプリ)

個性に合わせた多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」では、みなさんから寄せられた不安や悩みごとについて、
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室の専門医の先生方中心にお答えしているQ&Aコーナーを配信中。
赤ちゃんから思春期までのお悩みに対応。

新美妙美先生

  • 医師

小児科専門医、子どものこころ専門医。信州大学医学部子どものこころの発達医学教室 特任助教。

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