【のびのびトイロ】vol.11 トイレトレーニングが進まず、親子ともにストレスを感じています。
多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」では、子育て中の不安や悩みごとを信州大学医学部「子どものこころ発達医学教室」の先生方が答えるQ&Aコーナーを配信中。その中からピックアップした内容を転載して紹介します。【2025年5月号掲載】
お悩み トイレトレーニングが進まず、親子ともにストレスを感じています。
トイレトレーニングが、なかなかうまくいきません。パンツに替えることで濡れた感じに気付きやすくなり、トレーニングが進むかと思ったのですが、うまくいかず、毎回、おしっこを漏らしてしまい、履き替える形になっています。 本人も嫌になってしまっていて、親としてもストレスがたまります。オムツを外すタイミングが、早すぎたのでしょうか? もう一度、オムツに戻したほうがいいですか?
小児科医の清水亜矢子先生がアンサー!
トイレトレーニングには2つの準備が必要です。
排泄の発達には、個人差があります。トイレトレーニングがスムーズに進む子もいれば、難渋する子もいます。あせらずに、長期戦でいきましょう。
トイレトレーニングには「身体・生理的機能の準備」と「心の準備」が必要です。
身体・生理的機能の準備として、尿意を感じとること、尿をある程度ためること、ためた尿を全量排泄することなどの獲得があります。これらの機能が整うタイミングは、子どもによって異なります。そのため、子どもによって進み方も違うのです。
心の準備としては、トイレで排泄することへの意欲が必要です。子どもはトイレを怖い場所や寒い場所だと思っていることがあります。また、オムツに慣れていて、排泄のためにトイレへ行くこと、排泄の姿勢をとることを好まないこともあります。
子どもにも親にもストレスがかかるものです。
子どもにとって、はいはいや歩行は、移動したいという意欲にともなう行動です。それに対してトイレトレーニングは、親から期待されておこなう行動となります。本人にはどうしてもストレスがかかります。あせらせず、子どもが自信や達成感を感じながら進めていけるように工夫しましょう。
トイレトレーニングがうまく進まない場合、衣類の洗濯や排泄物の処理などに手間がかかり、親のほうもストレスを感じるでしょう。
工夫しても成功しないときには、一度オムツに戻して間を置き、仕切り直すというのもひとつの方法です。
排尿を意識できるように、道具や声かけを工夫しましょう。
排尿すると色が変わるオムツや、紙のトレーニングパンツを使うと、子どもが排尿を意識しやすくなります。排尿してもじもじしているときに「おしっこ、出たね」と声をかけるのもいいでしょう。寝る前や朝起きたときなど、尿がたまりやすいタイミングで声をかけ、排尿をうながすのもいい方法です。
トイレにキャラクターグッズを置いたり、ごほうびシールを使ったりして、楽しく排尿できる環境を整えると、子どもの意欲につながります。
のびのびトイロさん
個性に合わせた多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」では、みなさんから寄せられた不安や悩みごとについて、
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室の専門医の先生方中心にお答えしているQ&Aコーナーを配信中。
赤ちゃんから思春期までのお悩みに対応。
清水亜矢子先生(信州大学医学部)
- 子どものこころの発達医学教室 特任教授
- 小児科医師
小児科医師として複数の医療機関で発達障害診療に従事し、様々な特性や背景をもつ方の一人ずつを理解し支援や工夫につなげていくこと、またそのために他職種や他機関とのより良い連携・協力体制づくりを目指しています。凝り性な反面、興味の幅が広いことが、お家の方や子どもの理解と共感に役立っていると感じています。