【のびのびトイロ】vol.24 食が細くなり、ごはんもおかずも食べられない日があります。
多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」では、子育て中の不安や悩みごとを信州大学医学部「子どものこころ発達医学教室」の先生方が答えるQ&Aコーナーを配信中。その中からピックアップした内容を転載して紹介します。【2026年6月号掲載】
【お悩み】食が細くなり、ごはんもおかずも食べられない日があります。
子どもの食が細くて困っています。以前はふつうに食べていたのですが、最近は、調子が悪いときにはごはんやおかずを一度口に入れても飲み込めず、吐き出してしまいます。なるべく食べやすいものを用意していますが、ほとんど食べられない日もあります。下の子が生まれてから、そういうことが増えました。ストレスを感じているのでしょうか。幼稚園に行きたがらないこともあります。なにか対応方法はありますか?
児童精神科医の白石健先生がアンサー!
気を張って生活しているのかもしれません。
不安が強くなると、食べ物がのどを通りにくくなることがあります。大人も仕事などでストレスを抱えていると、食欲がなくなることがありますよね。
子どもの場合も同じで、「下の子が生まれた」「幼稚園に通い始めた」といった環境の変化に戸惑い、食が細くなることがあります。イライラしやすくなる子もいます。小さい子は、自分の気持ちを言葉で表現することがまだうまくできないので、ストレスが体の症状や行動に現れやすいんです。
下の子が生まれると、上の子は、親の関心が自分から離れてしまうのではないかと不安に感じるものです。下の子はまだ小さくて家庭にいられるのに、自分は登園しなければいけないということで、緊張や苛立ちを感じることもあります。それらは自然な感情です。上の子はさまざまな気持ちを抱えながら、気を張って生活していることがよくあります。それで食が細くなってしまうことがあるんですね。
このご相談のお子さんも、きっと優しくて敏感なお子さんで、いろいろな気持ちを飲み込んで、がんばっているのだと思います。「食が細い」というよりは、「心の SOSが食事の場面で出やすいタイプ」として理解するといいかもしれません。
無理やり食べるよう強要しないようにしましょう。
子どもが食事をとれないでいると、親としては心配になりますよね。少しでも食べて欲しいと思うのが親心です。ただ、不安や緊張が強くて食欲がない場合には、無理に食べさせようとすると、より強く拒否感が出ることもあります。
まずはストレスをやわらげることを優先し、食事については、食べられるものを何か食べていれば OKと考えましょう。ただし、食べられないことが続いて体重が減ってしまったり、水分も取れない日があるなら、かかりつけの小児科に相談してください。
子どもの話を聞く時間をつくりましょう。
「食が細くなる」「幼稚園への行きしぶり」といった行動は、ストレスに対する正常な反応とも言えます。そのような行動で親に甘えたり、わがままを言ったりして、親の愛情を確認しようとしているところもあるんです。こういう行動を叱ったり責めたりすると、不安の解消が難しくなってしまうことが多いので、注意しましょう。
「食べられない」という状況を親が気にしすぎないで、食事以外の場面で子どもの話を聞くようにすると、子どもの気がまぎれてストレスの軽減につながります。毎日数分でもいいので、上の子と下の子、それぞれと一対一で話をする時間をつくりましょう。ギューッと抱きしめるような、スキンシップをとるのもいいと思います。「あなたも大好き」「大事な子どもだよ」ということを、言葉や態度で伝えていきましょう。
子どものできそうなお手伝いを設定して、頼みごとをするのもいいですね。そして「よくできたね」「ありがとう」とこまめに声をかけるようにします。肯定的に評価する機会を増やすことで、子どもは安心感や自信を持てるようになります。
ゆっくり話せる時間ができて、安心感を持てるようになると、ストレスが体の症状や行動に出ることが減っていく場合もあります。ただし、なにごとも無理は禁物です。お話やお手伝いの機会を無理に設定する必要はありません。子どもが安心できる場をつくることを意識して、じっくり取り組んでいきましょう。
のびのびトイロ(アプリ)
個性に合わせた多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」では、みなさんから寄せられた不安や悩みごとについて、
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