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【のびのびトイロ】vol.7 性器を触ってしまいます

【のびのびトイロ】vol.7 性器を触ってしまいます

多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」では、子育て中の不安や悩みごとを信州大学医学部「子どものこころ発達医学教室」の先生方が答えるQ&Aコーナーを配信中。その中からピックアップした内容を転載して紹介します。【2025年1月号掲載】

お悩み「性器を触ってしまいます」

小2の子どもがときどき性器にさわることがあり、気になっています。最初はかゆくてさわっているのかと思いましたが、そうでもなさそうです。自宅でゴロゴロしているときにも、何気なくさわっています。家庭内であればまだいいのですが、習い事の教室でもさわっていることがあり、そういうときは注意します。ただ、指摘するとかえって気になるのか、よけいにさわってしまうこともあり、対応に苦慮しています。

児童精神科医の白石健先生がアンサー!

性器にふれるのは発達過程でよくあることです 

子どもが股間や性器をさわるというのは、発達過程でよくあることです。不自然な行動ではないので、あまり気にしすぎないほうがいいでしょう。

成長するにつれて、子どもは性別を意識するようになっていきます。男女の体の違いに気づき、自分が何者であるのかを考えるようになっていくのです。それは、自分とまわりの人との関係性を考えることにもつながっていきます。その過程で、子どもが自分の性器をさわるようになることがあります。性器をさわって自分の性別を確認し、安心感を得ている場合もあるでしょう。また、性器にふれることが心地よい刺激になっている場合もあります。それがクセになっていることもあります。

そのようなときに大人が何度も注意するのはよくありません。子どもが警戒してしまうことがあります。「性器にふれると怒られる」と感じて、性器に関することを大人に相談しなくなることがあるのです。そうなると、子どもに性の知識を伝えにくくなる可能性もあります。あまり注意しすぎず、違う形で対応していきましょう。

気になる場合は、代わりにふれるものを用意しましょう 

「注意しすぎないほうがいい」と言っても、子どもが人目にふれるところで性器をさわっていれば、大人としては気になるところだと思います。多少は仕方がないとしても、あまり目立たないようにしたいですよね。

まずは、どのようなときに性器をさわることが多いのかを観察しましょう

自宅でテレビを見ながらさわっている場合は、手持ち無沙汰で気分転換をしているのかもしれません。 代わりにさわるものがあれば、気が済むこともあります。例えば、耳たぶをさわることにしたら、性器にふれる回数が減ったという子もいます。心地よい刺激があれば、性器でなくてもいいんですね。感触のいいおもちゃをそばに置いて、プチプチとさわるのもいいと思います。

習い事などで緊張したときに性器をさわる場合には、緊張をほぐそうとしている可能性があります。この場合も、代わりの行動を示すことが有効です。例えば、ポケットに何かグッズを入れておて、緊張したらそれにふれるという方法があります。小さなボールなど、子どもがさわると安心できるものを使うといいと思います。緊張しやすい場面はさまざまだと思いますので、いくつかの方法を用意しておくといいですね。

知識やルールを具体的に示すのも 知識やルールを具体的に示すのもいいと思います 

また、子どもにわかるような言葉で「どうして性器をさわってはいけないのか」を伝えることも大切です。

例えば「性器にふれると手が汚れることがある」「手から性器にバイキンがついて、腫れて痛くなることがある」といった知識を伝えるのもいいですね。そのような説明をしたうえで、「浴室やトイレでは性器にふれるけれど、それ以外の場所ではふれない」というルールを示すのもいいと思います。「パンツの中に手を入れない」といった形で、イラストもまじえて具体的に説明すると、子どもにもわかりやすくなります

「まわりの人に変だと思われるよ」と説明するのもいいのですが、他者の視点がなかなかピンとこない子もいます。その場合には1コママンガなどを使って、ほかの人が「きたない」「気持ち悪い」などと感じることを示すのもいいでしょう。「気持ち悪い」→「○○くんがいやだ」という形で図式化すると、相手の気持ちをイメージしやすくなります。

ただし、 「やってはいけないこと」ばかりを伝えていると、子どもにはどうすればいいのかがわからず、より緊張しやすくなることもあります。そうなると、性器をさわる回数が増えてしまうこともあります。先ほどあげた 「耳たぶにふれる」のような、代わりの行動を示すことも大切です

のびのびトイロ

のびのびトイロさん

個性に合わせた多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」では、みなさんから寄せられた不安や悩みごとについて、
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室の専門医の先生方中心にお答えしているQ&Aコーナーを配信中。
赤ちゃんから思春期までのお悩みに対応。

清水亜矢子

清水亜矢子先生(信州大学医学部)

  • 子どものこころの発達医学教室 特任教授
  • 小児科医師

小児科医師として複数の医療機関で発達障害診療に従事し、様々な特性や背景をもつ方の一人ずつを理解し支援や工夫につなげていくこと、またそのために他職種や他機関とのより良い連携・協力体制づくりを目指しています。凝り性な反面、興味の幅が広いことが、お家の方や子どもの理解と共感に役立っていると感じています。

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