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【WEBクリニック】たっちができる前に立たせるのは良くないでしょうか?

【WEBクリニック】たっちができる前に立たせるのは良くないでしょうか?

イクジィ読者さんから届いたお悩みを、小児科の先生に答えてもらう「WEBクリニック」。今回は、子どもの発育の疑問について、答えてもらいました。【2023年6月号掲載】

私の娘は、脇を支えると生後1ヵ月から立ちます。本人は立つのが好きなようなのですが、早くから立たせるとO脚になると知人から聞き、今は立たせるのをやめさせています。本来のたっちをするころになるまでは、なるべく立たせない方が良いのでしょうか? 匿住所/おいも

新生児でも、足の裏が床につくように胴体を支えて体重が足にかかるようにすると、足全体が伸びて、まるで立っているような状態になります。

これは脊髄反射の一つで、2か月ごろまで顕著に見られ、その後は徐々に見られなくなります。生後5か月ごろには上記と同じ姿勢をとらせると、反射的に両足で飛び跳ねようとするようになり(屈伸交互運動)、10か月ころまでには足の筋力が発達して、自力で何かにつかまって立ち上がることができるようになります。

これがつかまり立ちです。予め立たせた状態で何かに捕まらせることは、つかまり立ちとは言いません。つまり、足が体を支える準備ができてから、つかまり立ちが始まるわけです。

最近は、首が据わってから使えるという、赤ちゃんを立たせた状態でアーチのおもちゃで遊ばせるタイプのベビージムが販売されているのを見かけますが、足が体を支える準備ができないうちに器具を使って強制的に立った状態を保つことは、背骨や足の骨に過度の負担をかけて変形等が起こることにつながるのでよくありません。

お子さんがつかまり立ちを始めるまでは、安全な室内に清潔なラグを敷いて、ゴロゴロ寝転んで自由に動ける環境を作ってあげましょう。その時がくれば、きっとお子さんは自分で何かにつかまって立ち上がりますよ。

宮林 麻里

宮林 麻里先生

みやばやしこどもクリニック 院長

一般小児科のほかに、発育・発達相談や心身症にも心血を注がれる。松本市在住、お子さん3 人のママ。趣味はバドミントンと料理。
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