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【WEBクリニック】チック症のような症状でまばたきするようになって…。

【WEBクリニック】チック症のような症状でまばたきするようになって…。

イクジィ読者さんから届いたお悩みを、小児科の先生に答えてもらう「WEBクリニック」。今回は、チック症のような症状が気になるママのお悩みに答えてもらいました。【2023年3月号掲載】

年長の息子ですが、最近、チック症のような症状でまばたきをするようになりました。親から見ると少しデリケートな子かと思います。園生活でのストレスや小学校入学への不安などもあるようですが、そういった症状が気になるとき、親はどう対応したら良いのでしょう? また、症状をなくすために何かできることがあれば教えてください。松本市/ペンギン

お子さんが目をパチパチさせたりする様子を目にすると、親御さんは不安になったり不快に感じたりすることがあるかもしれません。

でも、お子さん自身がそのことで困っていないのであれば(周囲の人から言われるまで本人はそのことに気付いていないことが多いです)、あえてそれに注目したり指摘したりしないほうがいいと思います。その動きは、お子さん自身の意思や努力で止めることはとても難しいです。

お母さんがお考えのように、そのまばたきが息子さんの緊張やストレスに反応して出ているとすれば、そのことに注目されたり心配されたりすることで、息子さんが「止めなきゃ」と緊張し、思うように止められないことをストレスに感じることで、ますますパチパチしてしまうでしょう。逆に、目をパチパチさせているということは息子さん自身が何かに緊張していたり困っていたりしているということなのだと考えて、その緊張やストレスを和らげる方法を考えてください。

「ちゃんとやらなきゃ」、「失敗しないように」、「これでいいのかな?」などと考えると緊張して目がパチパチしてしまうのかもしれません。でも、それは決して欠点ではなくむしろ長所なのだと思えませんか? 息子さんはいろいろなことに気遣いのできる真面目な性格なのでしょう。チックという「病気」の「症状」ととらえるのではなく、たとえば音楽発表会の出番の直前に急にトイレに行きたくなるのと同じような、緊張が引き起こす「反応」あるいは「サイン」という認識を持っていただくといいかもしれません。

息子さんが緊張しているなと思ったら、心配のあまり不安な表情を本人に見せないようにしてください。心配でしかたないのをぐっとこらえ、あえてにっこり笑って「大丈夫! 大丈夫! 心配ない」という演技をしてお子さんを安心させてください。そして、少しずつできることを増やして自信をつけていくことで、緊張しにくくなっていくと思いますので、目をパチパチさせながらも何かをやり遂げたときにはたくさん褒めてあげてください。

宮林 麻里

宮林 麻里先生

みやばやしこどもクリニック 院長

一般小児科のほかに、発育・発達相談や心身症にも心血を注がれる。松本市在住、お子さん3 人のママ。趣味はバドミントンと料理。
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