【のびのびトイロ】vol.15 子どものかんしゃくが激しすぎて、困っています。
多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」では、子育て中の不安や悩みごとを信州大学医学部「子どものこころ発達医学教室」の先生方が答えるQ&Aコーナーを配信中。その中からピックアップした内容を転載して紹介します。【2025年9月号掲載】
お悩み 子どものかんしゃくが激しすぎて、困っています。
子どもが、思い通りにならないことがあると、かんしゃくを起こします。まだ幼い子なので仕方がないとも思うのですが、ほかの子に比べてかんしゃくの回数が多く、泣き方や叫び方も激しいように感じます。そして抵抗しはじめると、なかなかおさまりません。
例えば予防接種をすることを嫌がって泣き叫び、その場から動かなくなってしまうことがあります。どうすればよいのでしょうか。
小児科専門医の新美妙美先生がアンサー!
成長して自己主張が強くなってきたところです。
子どもが成長して、自分でできることが増えてくると、その子の「自分でやりたい意欲」も高まってきます。その段階では自己主張も増え、なにかと自分でやりたがりますが、もちろん、なにもかも自分の思う通りになるわけではありません。そこで、抵抗したりかんしゃくを起こしたりするようになります。それは発達のひとつの段階です。子どもの意欲の高まりでもありますから、心配しすぎないようにしましょう。
受け止めながらも、言いなりにはならないように。
この頃に大切なのは、子どもの自己主張をしっかりと受け止めらながらも、「その子の言いなりになること」「要求をすべて受け入れること」はしない、ということです。
子どもが激しいかんしゃくを起こすと、ひとまず要求を受け入れてしまおうと思うこともあるかもしれません。しかし、予防接種が嫌だからといってかんしゃくを起こす子に「じゃあまた今度にしよう」と言っていては、大切なことが先延ばしになってしまいます。その子の気持ちを受け止めることも大切ですが、なんでも言いなりになるのではなく、その子の人生全体を大切に考えて、対応していきましょう。
ルールや約束の理解につなげていきましょう。
第一は、子どもの気持ちを受け止めること。その子がどんな自己主張をしているのか、よく聞きましょう。そのうえで、ルールや約束などがある場合にはそれを説明し、少しずつ理解をうながしていきます。かんしゃくを起こしやすいシチュエーションが想定されるときは事前に見通しや理由を説明して心の準備をしておくのもよいでしょう。この段階の子どもは、もう少し成長すると、ほかの子の様子を見るようになったり、簡単なルールを理解するようになっていきます。そのような発達につなげていけるように、わかりやすい説明を心がけてみてください。
かんしゃくが強くて大人が振り回されて疲れてしまう、成長してもかんしゃくがなかなかおさまらないといった場合は、お子さんにより適した対策を考えるために専門機関に相談することも良いかもしれません。
のびのびトイロさん
個性に合わせた多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」では、みなさんから寄せられた不安や悩みごとについて、
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