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子育てのNGワード

【子育ての「NGワード」、それを「OK」に変える逆転メソッド】vol.1 「◯◯しないと、△△できないよ」

【子育ての「NGワード」、それを「OK」に変える逆転メソッド】vol.1 「◯◯しないと、△△できないよ」

子どものためを思って言った言葉でも、その子の心に響くとは限りません。かえって反発したり、自信や意欲を下げてしまうことがあります。せっかく子どもを大事に思って言葉をかけるのなら、その子にとってプラスになるようなやり方にしたいですよね。
そこでこの連載記事では、子どもの発達にくわしい医師たちが子育ての「NGワード」と、それを「OK」に変えるためのポイントをお伝えしていきます。


第1回NGワード
「◯◯しないと、△△できないよ」

手順や条件を示すときの言い方

親や先生が子どもに何かをさせたいときに、「◯◯しないと、△△できないよ」と言うことがあります。

 例えば、①「手を洗わないと、おやつにできないよ」という言い方。これは「Aをやらないと、Bに移れないよ」というパターンですね。手順を示す指示です。

 ほかにも、②「宿題を終わらせないと、ゲームはできないよ」という言い方があります。これは大人がやらせたい「宿題」と、子どもがやりたい「ゲーム」を、交換条件として示すような話になります。

行動を束縛するやり方になっていく

 この「◯◯しないと〜」という言い方を多用していると、親や先生が権力を握って、子どもの行動を束縛するようなやり方になっていきやすいです。子どもは大人に行動をコントロールされているように感じるかもしれません。

 ①のように手順を伝える場合には、否定的な表現をするよりも、肯定的な表現をしましょう。「手を洗って、おやつを食べよう」という言い方をおすすめします。

 そもそも否定的な表現というのは、子どもに伝わりにくいものです。「早くしなきゃまた遅刻するよ」と言っていても、問題が解決しないことがあります。それよりも「次は間に合うようにしたいね」「何時に出発しよう」というふうに肯定文で言ったほうが、適切な行動を、子どもに確実に伝えることができます。

勉強とゲームは、分けて考える

「手を洗う」「おやつを食べる」は手順なので、つなげて話してもいいのですが、②の「宿題」と「ゲーム」には特に関連がありません。無関係な行動をむすびつけて交換条件を設定することは、避けるべきです。子どものやりたいことを使って、その子の行動をコントロールするようなやり方になっていくからです。

 勉強や宿題は、子どもが自分のためにすることです。ゲームを交換条件にしていたら、子どもは自分のためではなく、ゲームのために勉強をするようになります。それでは「自分のため、将来のために、こういうことを学びたい」という意欲は育ちません。勉強の話とゲームの話は、分けて考えるようにしましょう。

本田秀夫先生

児童精神科医 信州大学医学部 信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授 付属病院子どものこころ診療部長 長野県発達障がい情報・支援センター長

発達障がいの早期発見、早期介入から成人期の支援まで、あらゆるライフステージにわたる臨床経験をもつ発達障がいの専門家。知的障害を伴わない自閉症が稀ならず存在することを世界で初めて実証した疫学調査は国際的にも強化を受けている。現在は、大学を拠点として児童青年精神科医の育成と臨床研究体制の整備に取り組んでいる。
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