水イボになりましたが、気をつけることありますか?
【2023年6月号掲載】
2歳の息子が水イボになりました。受診しましたが、特にすることもなく経過観察で良いとのことでした。保育園に通っていますが、どのくらいの制限が出てきますか? また大人はうつらないようにどんなことに気をつければいいですか? 大人にかかった場合、どんなことが起こりますか? 妊娠中なので、胎児に影響が出るかなど、心配です。松本市/いぶき
水イボは正式には伝染性軟属腫といって、軟属腫ウイルスによる皮膚の感染症です。直接的な肌の接触やタオル、浮き袋、ビート板の貸し借りなどを介して、人から人へ感染します。
表面が滑らかで光沢がある、やや硬いイボの中に直径数ミリのカプセル状の構造物があり、その中にウイルスが生息しています。1回もかずに様子をみていると、半年〜2年で中のウイルスが死滅してイボが消えるといわれています。
水イボ自体にみや痛みはありませんが、その周りには皮膚炎ができることが多く、それと一緒にイボを掻き壊しやすくなっています。そして、イボを掻き壊し、ウイルスが着いた手で他の皮膚に触れると、その場所にウイルスが定着して新しいイボを作り、徐々にイボが増えていくのです。
水イボそのものは痒みや痛みを伴うことはないので、問題になるのは数が増えたり大きくなったりという「見た目」です。水イボを消す塗り薬はなく、主な治療法はイボそのものを専用のピンセットでつまみ取ったり、液体窒素や薬品で化学的に焼いたりする、痛みを伴う皮膚科的処置になります。
松本市のほとんどの保育園・幼稚園では、水イボができている場所を水着等で保護すればプールに入れないということはありませんが、他の市町村では全部直さないと(=取らないと)プール禁止というところもあるようです。
だいたい就学前の乳幼児と老人に多く、小学生になると、できにくくなります。