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プールのこの時期の「水いぼ」。取るべき? 自然に治すべき?

【掲載】

1歳半の男の子です。半年ぐらい前から水いぼが出てきて、だんだん増えてきています。保育園から「プールが始まるまでに取ってきてください。取らないと入れません」と言われ、主治医に相談すると、「自然に治るから取らなくてもいい」と言われてしまいました。プールに入れないのはかわいそうですし、痛みがなく取れる方法があれば取りたいと思っていま
す。どうしたらいいでしょうか? ちなみに、8歳の長男も水いぼがあって治りきらないのですが、自然に任せておいていいのでしょうか?

(松本市/ぽん)

水いぼは正式には伝染性軟属腫といって、ウイルスによる皮膚感染症の一つです。その名も伝染性軟属腫ウイルスというウイルスが皮膚に寄生している状態で、皮膚が触れ合ったりタオルを共有したりすることで毛穴から皮膚に入って感染し、皮膚の中にカプセル状の腫しゅ瘤りゅうを作り、その中で増殖しています。

水いぼ自体は痒かゆみや赤みなどの炎症症状を呈ていすることはほとんどなく、ひっかかずにそうっとしておけば数ヵ月~数年で自然に消えますが、その前に掻かき壊してその手で他の部位に触れると、そこにまたいぼを作っていきます。簡単に言ってしまうと、ウイルスは皮膚にいぼ(という名前のお家)を作って住んでいるだけなので、人間に及ぼす悪影響といったら「いぼ」という、あくまでも見た目の問題なのですが、他の子にうつることから保育園や幼稚園によっては取らないとプールに入れてもらえない所もあるようです。

一番確実な治療法は、やはり専用のピンセットで一つずつ摘み取るか、薬品や液体窒素で処置したりして直接いぼを取り除くことですが、そのいずれの方法も痛みを伴います。医療機関によっては浸潤麻酔薬を塗ったり、貼付したりしてから処置するところもあり、年長さんクラス以上の子どもには鎮痛効果がある程度期待できます。残念ながら塗り薬だけで早く確実にいぼを消す治療法は今のところないようです。

主治医の先生が言われたように、医学的には確かに「自然に治る」のですが、上記のような事情で、何もせずにプールまでに治ることはほとんど期待できないので、「プールに入れてあげたい」という社会的な理由があるのであれば、治療適応はあるということになります。

要するに、お子さんに痛みを乗り越えてもらってプールに入れるようにするか、取らずにプールを諦めてもらうかという二択になると思います。もしも前者を選ばれるのであれば、もう一度主治医の先生に事情を説明した上で、取って欲しいという方向でご相談されることをお薦めします。