ペットとの生活で気を付けること、ありますか?
【2020年9月号掲載】
臨月のプレママですが、家で猫を飼っています。出産後、猫が赤ちゃんをなめたり、逆に赤ちゃんがネコに触ったり、そのうち、排泄物を誤って口に入れたりとか…。免疫も不十分なところかと思いますが、感染症など心配しなくていいでしょうか。ペットとの生活で、子どもの小さいときに気を付けなければいけないこと、また、もし口に入れてしまったときの対処法など、教えていただけたら助かります。匿住所/こめ
子どもの精神的発達の面でペットの存在はとても良い影響を与えると言われていますが、乳児期には事故や感染症のリスクが高いので、赤ちゃんとペットが一緒に暮らす場合には飼い主であるご両親は十分気を付けてあげることが必要です。
赤ちゃんは免疫力が未熟で感染症にかかりやすく、重症化することもあります。猫や犬の口の中にいる常在菌の中には、乳児や老人に感染症を起こさせる危険性をもったものも存在しますので、赤ちゃんの手や顔をめるなどの濃厚な接触は避けましょう。ペットにトイレトレーニングをしっかり行ったり、必要な予防注射やトリミング、シャンプーなどをして常に清潔にしてあげたりすることが、赤ちゃんのためにも必要です。
それから、例えばよくけられて我慢強い犬でも、しつこくちょっかいを出されればみつくことがあります。自分より後から現れて、飼い主さんの愛情をさらっていった赤ちゃんに、ペットが一時的に焼きもちを焼くこともあるそうです。稀ですが、ペットに咬まれたことによる死亡事故も起きています。赤ちゃんにはペットの気分や状態を認知する能力がないので、ペットの都合にはおかまいなしにかまったりじっと見たりしがちなので、辛抱できなくなったペットに咬みつかれたり引っかかれたりする危険性があります。
心配な点ばかり書いて恐縮ですが、現実的にはTV番組などでよく見かける「赤ちゃんを優しく見守るペットの微笑ましい光景」ばかりがある訳ではないことと、事故は大切なお子さんとペットを同時に不幸にするということだけは忘れないでいただきたいと思います。
一番重要なのは、赤ちゃんとペットを二人きり(?)で「水入らず」の状態にはしないことです。赤ちゃんとペットの間に必ず大人がいるようにしてください。ベビーベッドやケージを利用して、エリア分けをしっかりすることも良いと思います。