粉薬がうまく飲ませられず、困っています…
【2020年9月号掲載】
0歳の赤ちゃんへの粉薬の飲ませ方について伺いたいです。水を混ぜて練って、の内側や上あごに付ける、と教わりましたが、処方された薬は水を混ぜても全くまとまらず、口の周りが薬だらけに。何かいい方法はありますか? 薬は酸化マグネシウムのジェネリック医薬品、重カマです。また、他の形状の薬や複数処方されている場合等、さまざまなパターンでのオススメの飲ませ方があれば教えていただきたいです。松本市/匿名
赤ちゃんも歯が生えてくると、上あごに塗る飲ませ方はだんだんやりにくくなってきます。
ところで、「お薬用のスポイト」はお持ちでしょうか? ドラッグストアの赤ちゃん用品売り場で販売しています。今回はこのスポイトを使った飲ませ方をご紹介します。飲ませるのが少し難しい乳児の場合、タイミングとしてはお腹が空いている授乳前がお薦めです。
まず、おっぱいまたはミルクをすぐ飲める状態にスタンバイしておきます。お薬を1mlぐらいの湯冷ましで溶いて(溶けない場合は懸濁した状態でも結構です)、それをスポイトで吸い上げます。赤ちゃんを横抱きにして少し上を向かせた状態で、スポイトの先端を口の左右どちらかの下の奥歯が生えてくる歯茎の辺りまで差し入れてから、中身を押し出します。その後速やかにおっぱいまたは哺乳瓶をえさせてあげましょう。赤ちゃんはちょっと「え? まずっ」という顔をするかもしれませんが、お腹が空いていれば瞬時に「お、おっぱい(ミルク)だ!」と気が付き、飢えに任せてお薬ごと飲んでしまう、という作戦です。100%有効とは言えないかもしれませんが、かなりの確率で飲めると思いますのでお試しください。幼児期の子どもの場合には風邪薬と抗生剤ぐらいの量なら5〜10 mlの水に溶いて何口かで飲ませるよりも、1回に全量を口に入れてあげる方がいいように思います。
それから、1歳を過ぎて言葉のコミュニケーションができるようになったら、服薬できたときに「お薬飲めたね!えらいね!」とものすごーくうれしそうに褒めてあげることが、お子さんの服薬のモチベーションを上げるので試してみてください。子どもは大好きなお母さん・お父さんを喜ばせるのが何よりもうれしいはずです。お薬を飲める→大好きなお母さん・お父さんが喜ぶ→お薬飲むのが好きになる、の連鎖がうまくできるといいですね。