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便秘がちな3歳の子、どうしたら改善に向かう?

【2021年1月号掲載】

3歳の子どもがいます。昔から便秘がちで、現在もつまるときがあるので整腸剤を飲んでいます。便秘以外はとても元気で、少食な方ですが、外でよく遊び健康的です。つまり出した時は、便通が少しでも良くなるように、お腹によく「のの字マッサージ」をしたり、水分を多くとらせるようにしていますが、これでいいのかどうか不安です。どうしたら改善に向かうでしょう。便通がよくなる日常の過ごし方や注意など、知りたいです。松本市/ユースキン

3歳ということは、保育園や幼稚園は来年からでしょうか?  それとももう通っていらっしゃいますか?

今回は、就園前という前提でお話させていただきます。便通をよくするには食事内容と量、運動、そして食事を含む生活リズムを整えることが重要になります。食事内容としては、葉物野菜や寒天製品などがお薦めです。

野菜類は生のままサラダにすると効率がよくないので、加熱することで容積を減らせば、より多くの量を食べることができます。お浸しのようにでた野菜そのものに醤油をかけただけのものはあまり好きでない子どもが多いので、たとえばドレッシングで和えるとか、とくに苦手な子どもには、濃いめのコンソメと一緒に茹でてそのままミキサーにかけた野菜を牛乳などでのばしてスープにしたり、ミキサーにかけた野菜をカレーのルーの中に混ぜ込んでもいいかもしれません。

寒天を味噌汁やスープに煮溶かして飲んだり、おやつをビスケットやおせんべいなどから寒天ゼリーや果物に置き換えることで、水分や食物繊維が少し多くとれるようになります。ヨーグルトで腸内環境を整えておくのもいいでしょう。ちなみに、ジャガイモやバナナは成分(ウンチの元)が多いので、たくさん食べると便が固く太くなりやすいので注意してください。これからの季節はミカンがお薦めの果物です。皮をいたら小さい房を薄皮ごと食べると、果汁と一緒に繊維質がたくさんとれて便通が良くなりやすいです。体を動かす遊びをたくさんするのもお薦めです。外で遊べない日はお家でダンスや体操をしたりするのもいいでしょう。

それからとても大切なことは、朝起きてからの生活リズムをきちんとして、毎日決まった時間に食事をとることです。人間は口から食べ物が入るとそれを消化して栄養分を吸収し、残ったかす(ウンチ)を体外に出すために、胃腸が動き出します。これをといいます。たとえば朝食を食べなかったりすると蠕動が起きないので、まだ腸の中に残っているウンチの元が溜まってしまって、そのまま固くなって栓のように詰まりやすくなります。便秘気味のお子さんは、食事の時間がズレたり食事を抜いたりしない方がいいと思います。

朝は決まった時間に起きて朝昼晩のごはんをしっかり食べ、日中は体を使ってしっかり遊んで、夜はお風呂に入ってお話しながら、のの字マッサージ。そして遅くても21時までにはお布団に入りましょう。夕食は寝る時刻の2〜3時間前に済ませて、夜はお腹もゆっくり休ませてあげましょう。以上、もしよければお試しください。