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肌着で過ごしても汗疹ができてかゆがります…

【2024年6月号掲載】

暑くなってきて、子どもの体にができてしまいます。わが子は汗っかきの体質で、最近、日中は肌着で過ごしていますが、それでも汗疹ができ、かゆがってしまい、かわいそうで悩んでいます。汗疹を作らないためには、どうしたらいいのか知りたいです。松本市/かき氷

着衣と環境温の調節も大切ですが、実は掻き壊しの防止がとても重要です。まず、かかりつけ医の先生にご相談して、痒み止めの外用薬をいただいておきましょう。

汗疹を悪化させる原因は、やはり掻き壊しだと思います。爪で掻くことで皮膚が破れ、バリア機能が破壊されると同時に、炎症が起こってより痒みが増していくという悪循環に陥らないようにするための方法をご提案します。

まず、お子さんの爪をこまめに切りましょう。そして切った後、爪の先を目の細かいヤスリで削って、切り口に尖ったところがないようにします。肌着から露出していて、特に掻き壊しそうな部分を包帯やサポーターで覆ったり、薄手の長袖を着せたりする等してガードすることもおすすめします。

それから、お風呂の入り方にもコツがあります。痒みがあるときは湯舟に入らず、シャワーのみがおすすめです。湯舟に入って体を温めてしまうと、皮膚の血流がよくなってより痒みが強まります。そうすると、お風呂から出て肌着を着せる前にそこらじゅう掻き壊してしまいがちです。

特に1、2歳くらいまでの子どもは皮膚が薄いので、湯舟で皮膚温を上昇させると、お風呂から上がった瞬間から皮膚の水分が蒸発し始めて、上がって5分後には入る前より皮膚が乾燥してしまいます。この乾燥も痒みの原因になります。

汗疹ができているときはを使って、手洗いでこすらずにしっかり皮膚の汚れを落としてから温めのシャワーで洗い流し、湯舟には入らずに上がって、脱衣所で5分以内に全身に保湿剤を塗って乾燥を防ぎましょう

スキンケアの基本は、子どもも大人もやはり保湿が一番です。掻き壊させない、乾燥させない、擦らないを心がけると、汗疹もできにくくなるのではと思いますので、一度お試しください。それでもできてしまった汗疹には、早めにお薬を塗って掻き壊す前に治してしまいましょう。