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娘が乾燥肌ですが、家でできるケアってありますか?

【2017年8月号掲載】

娘の乾燥肌がひどく、お医者さんで処方してもらったクリームを塗っていますが、なかなか治りません。痒がっていて肘や首元、膝裏、足首など皮膚が重なる所が赤くなり、背中やお腹はサメ肌っぽくなっています。お医者さんからは、5月~10月はクリームは塗らないでと言われました(自分の汗で皮膚が潤うからとのこと)。何か家でできるケアはあるのでしょうか? それとも、もう一度受診したほうがよいでしょうか?

安曇野市/JYO

正常な肌でも汗をかきっぱなしにいていると湿疹ができることがあります。いわゆるあせもがそうです。

汗は水分という点では皮膚をしっとりさせますが老廃物も含んでいるので、荒れた状態の皮膚に対しては刺激を与えて痒みを増してしまうことがあります。汗をかいたときはなるべく早めにシャワーで洗い流すことをお薦めします。その上で乾燥が気になるようであれば、ワセリンなどで保湿してください。ワセリンは1日2〜3回塗っても大丈夫です。ただし、稀に皮膚に合わない方もいらっしゃるので、初めて使うときは腕の内側などに少量塗って赤くならないかテストしてから使ってください。保湿クリームの中には血行をよくする作用を併せ持っているものがあり、皮膚炎や湿疹のあるところに単独で塗るとかえって赤みや痒みが増すことがあるので、必ずステロイド剤等のお薬を重ね塗りすることをお薦めします。

おうちでできることとしては、お風呂の入り方の工夫があります。まず、お湯の温度は40℃以下ぐらいの低めにします。痒みが強いときには湯船にゆっくりつかるのは避けましょう。温めすぎると皮膚の温度が上昇するので、お風呂から出たとたんに皮膚の表面からどんどん水分が蒸発して、入る前より乾燥してしまうこともあります。子どもは大人に比べて皮膚が薄いので水分が逃げやすくなっているのです。

石鹸は皮脂を洗い流しすぎないように保湿性の高い低刺激のものを使い、手で優しく洗った後にぬるめのシャワーでよく洗い流しましょう。保湿剤はお風呂から出たらできるだけ早く(できれば5分以内)、脱衣所で塗ってあげましょう。そうすることで皮膚からの水分の蒸発を防ぎます。それから、温泉やプールなど不特定多数の人が入るところに行った際には、温泉の湯や塩素が皮膚炎の原因になりやすいので、出る前に念入りにシャワーで洗い落としてください。

以上の工夫をしても症状が良くならないようであれば、やはりかかりつけの先生を受診することをお薦めします。