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熱性けいれんがどういうものか教えてください

【2018年7月号掲載】

1歳児のママ友から、子どもが熱性けいれんになって、すごく慌てたという話を聞きました。ブルブル震えだして、そのうち白目になったのを見たら、もうこのまま死んでしまうのではと、パニックになったと言うんです。自分の子がもしそうなったら、やはり慌てると思います。多少知識があれば、いくらかでも心の準備ができると思いますので、この熱性けいれんについて教えていただけたらありがたいです。

松本市/ぴぃ

けいれん発作を初めてご覧になったお母さんたちは、皆さんおっしゃいます、「うちの子、死んじゃうかもしれないって思った」って。

熱性けいれんは、小さいお子さんでは比較的よくみられる病気で、発熱の初期(48時間以内)に起こり、持続時間は5分以内が多く、発熱の原因は風邪などの急性疾患がほとんどで5、6歳になると起こさなくなります。

「心の準備」になるかどうかは分かりませんが、私が普段保育園などでお話している「想像(妄想?)シミュレーション」をお教えしましょう。まず、頭の中に可愛いお子さんの顔を思い浮かべてください。次にお子さんの顔色が悪くなって、黒目だけがグーっと上に上がり(これが白目状態)、口は半開きで涎を流している表情を想像してください。この段階でだいぶホラーっぽい雰囲気になりますよね(もはや別人です)。そのまま今度は両足をピーンと突っ張り、拳を作ってそれが肩の方にくるように肘を曲げて、ガクンガクンと大きく震わせます。この間、お子さんは名前を呼んでも反応しません。呼吸はやや不規則になりますが、していることが多いです。これが比較的よくあるけいれん発作のパターンです。

これを想像しておくと、本当にけいれんを見たときにパニックになりにくいのではないかと思います。実際にお話を聞いた後にお子さんのけいれん発作を見たお母さんから、「シミュレーションしていたおかげで、冷静に対応できました」と言っていただいたことがあります。
けいれん発作への対応については、松本市の方でしたら市で配布している「お子さんが急病になったとき」という冊子にも書いてありますので、そちらをお読みください。