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やけどのときの応急処置の仕方をお教えください

【2018年10月号掲載】

1歳児のママです。私の不注意でしたが、目を離したすきに、子どもが熱い鍋に触れて手の指をやけどしてしまいました。人差し指の内側が多少水ぶくれになった程度でしたが、とにかく水で冷やすのがいいと聞いていたので、10分〜15分はそうしましたが、子どもも嫌がるし、いつまで冷やせばいいか自分もわからないし、でちょっと困りました。今後、またやけどをするようなことがあったときのことを考え、応急処置の仕方をお聞きしておきたいです。どの程度冷やせばいいか、氷で冷やすのはいけないのか、アロエを付けると早く治ると聞いたけど本当か、救急車を呼ぶような大やけどってどの程度なのか、も教えてください。松本市/そ〜れ

お湯と違って熱した金属製品は数百℃という高温になるため、一瞬触れただけでも深い熱傷を負う危険性があります。十分注意してください。熱傷の重症度は深さと範囲によって決まります。

熱傷は発赤程度(I度熱傷)なら、流水で15分間を目安に冷やした後、市販されているやけどの外用薬を塗って清潔なガーゼ等で保護してください。アロエの効果については申し訳ありませんが、私自身使用経験がないのでコメントできません。

水疱形成を伴う(II度熱傷)熱傷は、原則的には小児科や皮膚科等の医療機関への受診をお薦めします。水疱はつぶさないようにしてください。水疱が破れるとヒリヒリした痛みが出る上に、皮膚のバリアが壊れて非常に細菌感染症を起こしやすくなるので、適切な処置をしないと傷がひどくなったり、傷跡が痣(あざ)になってしまったりすることもあります。また、乳幼児が手足の指の関節をまたぐような形でII度以上の深い熱傷を負った場合、放置すると関節が曲がったまま癒着を起こして指が伸びなくなる危険性があります。