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離乳食が主になり出したころから便秘に悩まされています

【2019年8月号掲載】

現在、10ヵ月の男の子がいます。保育園に通い出し、離乳食が主になり出したころから便秘に悩まされています。いつも泣きながら排便して、お尻が切れてしまうことも…。便通が良くなる食べ物を調べては食べさせたり、綿棒で刺激したりしているものの、あまりよくはならず、苦しそうにしていてかわいそうです。何か改善策はあるでしょうか? 松本市/匿名

大変ですね。まずは出すときにお尻が切れてしまうほど痛い、硬くて大きな便を何とかしないといけませんね。

出血を伴うほどの硬便であれば、かかりつけの小児科医を受診して、便を柔らかくするお薬を処方していただくことをおすすめします。排便の度に痛みや出血などの不快な症状が繰り返されると、お子さん自身が排便することが嫌になり、我慢するようになって、ますます便秘がひどくなってしまうことがあるからです。

ところで排便の頻度はいかがですか。たとえば2〜3日おきなのか、それとも週に1回程度なのか。排便間隔が空いている場合には、腸を動かすお薬で頻度を増やすことで、溜まった便が硬くなることを解消できます。

食事についてですが、保育園ではバランスを考えた給食が出ていると思います。便通をよくする食べ物については調べてご存じのようですね。ちなみにバナナやジャガイモは成分が多く、便が太く硬くなりやすいので、食べ過ぎないようにしましょう。私のおすすめは寒天や葉物野菜、バナナ以外の果物です。

たとえば、コンソメスープ等を規定の分量より少なめの粉寒天で柔らかめの寒天寄せにして崩したものや、キャベツやホウレン草等をでてミキサーにかけ、ペースト状にして味付けし、だし汁などでのばしてスプーンで飲ませてあげてはいかがでしょう。スキンシップを兼ねて、お風呂上がりのお腹のマッサージもいいですよ。

今年も猛暑になりそうです。十分な水分補給も、便秘だけではなく熱中症予防の点からも重要です。お子さんはこれから伝い歩きや一人立ち、一人歩きなど刻々とできることが増え、それに伴って運動量も増えていきます。体を動かすことも便秘の改善にとても重要です。だんだん良くなっていかれるといいですね。