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アトピー性皮膚炎の息子のシャツが茶色くなります…

【2019年8月号掲載】

アトピー性皮膚炎の息子についてです。とても汗っかきなのですが、季節を問わず、汗で肌着のシャツが茶色くなります。最初は泥汚れかと思っていましたが、泥遊びや外遊びをしていないときでも、首周りや脇周り、背中など、かなり茶色くなっています。他の兄弟は、同じように大量に汗をかいても、茶色くならないので、体質の違いなのだと思いますが、何か問題はあるのでしょうか? また肌が弱いので、すぐにあせもになりますが、肌着は、綿100%のほうが良いのか、通気性を考えるとポリエステルが良いのか、そもそも暑がりなので肌着は着せないほうが良いのか…。教えていただけたら助かります。 匿住所/Eママ

一般的にアトピー性皮膚炎では、皮膚のバリア機能や汗を出す汗腺の調節機能が低下していると言われています。お子さんの場合は、あくまで私の推測ですが、炎症で壊された皮膚の細胞の欠片や、集まってきた白血球、炎症性物質がき壊した皮膚から漏れて来た浸出液等が汗に混じって茶色くなっているのかもしれないと思います(直接拝見してはいないので断定はできませんが)。

私も以前拝見していた重症のアトピー性皮膚炎のお子さんが大量の汗をかいていて、下着が茶色くなっていたのを見たことがあります。汗は保湿のために出てくるものではありますが、そのままにしておくとさらなる炎症の原因になる危険性があります。かいた汗はそのままにせずに、乾いたタオルでゴシゴシらず、湿らせたおしぼり等でやさしくふき取ってあげましょう。

肌着は汗を吸い取ってくれるものなので、着ていたほうがいいと思いますし、通気性よりも吸湿性を重視したほうがいいと思うので、綿アレルギーがなければ綿100%をおすすめします。

入浴についてですが、長湯はせず(じっくり温まる→皮膚温が上がる→みが増す+上がった直後から皮膚の水分が蒸発して乾燥が進む)、皮膚に合ったを使ってやさしく手洗いがいいと思います。もちろん、基本となる皮膚炎の治療と普段の保湿等のスキンケアもしっかりやってあげてください。